HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)について

〇子宮頸がんとは

HPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染により、子宮の頸部(おなかの中で赤ちゃんが育つお部屋の入り口)にできるがんです。

HPVの子宮頸部への感染はほとんどが性的接触によるものです。

HPVに感染すること自体は特別なことではなく、性交経験がある女性であれば誰でも感染する可能性があります。

子宮頸がんは初期には症状がほとんど現れず、気づいたときにはすでに進行していたというケースも少なくありません。

〇子宮頸がんにかかりやすい年齢

20歳代後半から増え始め、40歳代で最も多くなります。

また、20～30歳代女性のがんの中で最も多いのは子宮頸がん(上皮内がんを含む)です。

〇子宮頸がんの患者数

日本では１年間に約10000人の女性が新たに子宮頸がんと診断され、約2900人の女性が子宮頸がんによって亡くなっています。

たとえ死に至らないまでも、ごく初期のがんを除いては子宮摘出となる可能性があり、その場合は妊娠や出産への影響はもちろん、排尿障害等の後遺症により日常生活に支障をきたすこともあります。初期に診断されて円錐切除等を受けた場合であっても、その後の妊娠では切迫早産や早産のリスクが高くなると言われています。

〇HPVワクチンとは

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス（HPV）の感染を防ぐ予防接種です。

すでに感染したウイルスを排除したり、子宮頸がんやその他の病変の進行を抑制したりする作用はありません。つまりウイルスに感染する前に予防することが重要になります。

また、ワクチンによってすべての子宮頸がんを予防することはできません。

ワクチンと子宮頸がん検診をセットにして、予防を考える必要があります。

〇定期接種対象年齢

小学校６年生～高校１年生相当の女子

〇接種スケジュール(9価HPVワクチン：シルガード®９の場合)

1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合

→1回目を接種した6か月後に2回目を接種(合計2回)

1回目の接種を15歳になってから摂取

→1回目を接種後、2か月後と6か月後に接種(合計3回)

当院ではHPVワクチン接種時の痛みを緩和できるように工夫をしています。

HPVワクチンをご希望の方はお電話にてご予約をお願いいたします。